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表紙


『85th Anniversary TRAD 85周年記念誌』

A4判、並製(4色カバー付)、80ページ、2009年7月発行


未来への展望を開く指標にするべく、
全社員が参加してつくりあげました。

株式会社田中歯科器械店 総務部長 高橋 功二 様

記念誌制作は初めてですね。

完成社史

幹部会議で85周年事業が議題にのぼったのは発刊の約2年前、2007年9月頃だったと思います。最初に、これまで周年記念にどういったイベントを実施したか振り返ってみたところ、お客様や社員の家族を招待しての式典や旅行が中心だったことがわかりました。過去に社史編纂の構想があったかどうかは不明ですが、実際一度もまとめたことはありません。この時期を逃すと、会社の歴史を知る社員が定年を迎えてしまいますし、先人の苦労や現在に至るまでの大切な記録を残しておく必要があると考え、記念誌発刊を決定しました。社長が取引先の社史を見て「社員参加企画」があることに感銘を受け、「これなら興味を持って読んでもらえるのでは」と考えたのもひとつのきっかけになっています。

まず制作目的を明確にするところから始められたとか。

完成社史

過去に社史を制作したことがありませんので、何をどうすればいいかまったくわからないというところからスタートしましたから、目的を定めるのも一苦労でした。議論を重ねた結果、85年の歳月を思い返し、企業活動の記録としてまとめることは、未来への展望を開くための会社の指標のひとつになると思い至りました。創業以来の経営の軌跡を次世代へ継承することは、社員のモラルアップ、意識の向上につながりますし、同時に、お客様、お取引様への感謝の気持ちを記念誌という形でお届けできるという思いもありました。

歴史をまとめると同時に、未来に向けたメッセージを発信されています。

完成社史

最初は漠然と「歴史をまとめた内容になる」と考えていたように思います。しかし、意見を出し合い、創業期から現在に至る、会社の礎を築かれた方々のご苦労や功績を整理した「歴史編」と、現在勤務している社員、拠点、部署の紹介をまとめた「現代編」の2部構成に決めました。後者は、お客様、お取引先様に向け、当社のイメージを発信し、かつ会社が目指す方向や将来の姿を想像できる内容にしたいと考えました。

編纂は若手社員が中心となって進められたようですね。

完成社史

制作にあたっては、①全社的な取り組みであること、②各部署が協力しやすい枠組みをつくること、③実際に実務を進めるのは若手であること、の3点に主眼を置き、この考えをもとに「社史制作プロジェクト会議」を立ち上げました。当社が会社組織になって初めて定年退職者を迎えるタイミングであり、古いものを伝えるまたとない機会ですから、将来を担っていく若い力を活用して制作しようと考えたわけです。各部署から若手社員を中心に選出し、編集委員長には社長に就任してもらい、総勢11人で編纂にあたりました。また、実際に企画を進めていく中で、全社員が何らかの形で関わるということにこだわりました。

いちばん苦労されたのは全社員参加企画だったとか。

完成社史

全社員参加企画「みんなの羽音」は社員アンケートと座談会で構成していますが、これをまとめるのが何より大変でした。検討を重ねた結果、「過去、現在、未来」というテーマを設け、会社および歯科に関する40の質問を練りに練って作成し、全社員に回答してもらったわけです。その中からまずユニークな回答をピックアップしましたが、面白い回答をする人はどうしても重なりがちです。そこで全員が登場するよう工夫すると同時に、ひとつの流れになるよう全体を調整して読む人が興味をもってもらえる形にするためにかなり時間を割きました。

会社の足跡を辿る古い資料等はほとんどなかったそうですが?

当社の前身は木工所で、現在の業態に変わって創業したのが1923(大正12)年です。個人商店からスタートしていることもあり、創業当時から戦後の復興期に至るまでの書類、写真等はほとんどなく、創業者のご長女で2代目社長だった椛田初子会長(当時88歳)やOBの方々の記憶に頼るほかありませんでした。

表紙に掲げられた「TRAD」の意味を教えてください。

完成社史

これは「TANAKA REALIZE ADVANCED DENTAL」の頭文字で、歯科企業として先進の実現化を目指す意味と、伝統のTraditionalの意を込めた当社のセカンドネームです。伝統ある社名を大切に継承するとともに、新たなイメージの確立に向け、創業80周年のときにシンボルマークとロゴを作成しました。その思いを記念誌にも盛り込んだのです。

カバーに使われた写真に込められた思いは?

「空(=未来)へと続く道」をイメージして選びました。また、「社員参加企画」のテーマになった「みんなの羽音」に合わせ、協調性や団結力を表現する意味で渡り鳥の写真を組み合わせています。当初、カバーデザインは簡単に決まると思っていましたが、委員それぞれのイメージが異なり、多数決を取って決定することには抵抗感があったため、意見のすり合わせにかなりのエネルギーと時間を費やしました。

ほかに制作にあたって苦労されたことはありますか。

制作開始して1年ほど経過した頃、サブプライムローン問題に端を発した世界同時不況が起きました。社内には制作中止の声もありましたが、社長は「今こそ経営者の真価が問われている。一層の緊張感を持ち、次の世代への継承を果たすべきだ」との考えでしたから制作は続行されました。この判断が結果的には良かったのだと思います。

配布先と配布後の反響、効果などを教えてください。

完成社史

お客様(歯科医院、歯科技工所、歯科大学・専門学校、官公庁・企業の診療所など)、お取引先様(取引企業、金融機関、保険会社、会計事務所、法律事務所など)、関係団体、同業者、社員並びにOBの方々に配りました。また、自社ホームページをはじめ『日本歯科新聞』『医科歯科通信』といった業界紙誌で記念誌プレゼントを告知しました。お客様からも「全員参加企画が面白かった」「ページをめくってみたい気持ちになる記念誌」「おもしろそうなので社内回覧しよう」などと高評価をいただき喜んでおります。

これから社史を担当される方にアドバイスがありましたらお願いします。

携わったメンバー全員に「作る以上は書棚の飾りにならないよう、とにかく読んでもらえるものに仕上げたい」という思いがありました。それが結果として素晴らしいものに仕上がった要因だと自画自賛しております。やはり制作に携わる社員の思いを同じ方向にひとつにまとめることが良い結果を生むと思います。

ありがとうございました。

■株式会社田中歯科器械店・プロフィール
歯科用医療用具の製造・販売や歯科用医薬品、医薬用外毒物劇物、医療用酸素・ガス、歯科用貴金属などの販売を手掛ける歯科医療器械の総合商社。

http://www.tanakadental.co.jp

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