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表紙

『セラミックスと計測システムを通じて社会に貢献する 株式会社ニッカトー100年史』

「読んでもらえる社史」ということを一番に考えました。

A4判、204頁、上製本・並製本、2013年9月発行

株式会社ニッカトー 室長 山崎 直 様

社史製作が決まった際、どのような社史を目指されましたか。

完成社史

創業100周年を迎えるに際して、記念事業の一環として社史を制作することになり、納品の2年半前ほど前に編纂室が発足しました。まず「本棚に飾っておくだけでなく読んでもらえる社史」「ニッカトーをよりよく知ってもらうため、ちゃんと歴史の分かる社史」を作ろうと考えました。

「ちゃんと歴史の分かる社史」という意味では、今でも、これでよかったのかという思いはあります。ちゃんとすべてのできごとが網羅できたのだろうかということです。

前回の60年史編纂の時は、社長、会長ほかたくさんの役員がインタビューを受け、編纂にたずさわっています。経営の中心にいて深いところまで会社のことをご存じで、ある出来事を社史に載せるべきかどうかということを、自分たちで判断できる方々です。そういう意味で、従業員である私とは立場が違いましたからね。

でも資料や写真は比較的たくさんあったのですね。

完成社史

まず60年史がありました。社内報もずっと継続して発刊していて、創刊号からすべて残っていました。途中で中断したそうですが、80年史を発刊しようとして準備していた資料や写真も残っていました。

ですから資料にはあまり困りませんでした。むしろ難しいのは、たくさんある情報を判断して、ある程度見きることでしょうか。例えば60年史制作の際に取材した録音テープが20巻残っていました。80年史用に準備した資料もたくさんありました。これをすべて聴いて見て情報を掘り起こせば、もっとおもしろい話があったかもしれません。しかし、手間をかけても、その情報のウラをとる手立てがありません。よけいな混乱をしたかもしれません。

残念ですが、60年史以前のことは、新たには追加せず、60年史をダイジェストするにとどめています。

読みやすくするための工夫はどのようになさいましたか。

完成社史

部門ごとに従業員全員の写真を掲載しました。また社長の発案で、OBと社歴の長い社員に7名に集まっていただいて座談会をしました。

座談会では本文の取材では出てこなかった話が出て、当時の和気藹々とした現場やクラブ活動の様子がよくわかり、ニッカトーの社風が浮き彫りになりました。開催してよかったと思います。

そういう意味で言えば、本編のひととおりの取材が終わったあと、もう一度あるテーマに絞って取材をして、原稿に付け加えれば、もっとおもしろかったかもしれませんね。製品についても、ひととおりのことは書いてありますが、別の視点、例えば開発担当者や製造の担当者、営業担当者にも突っ込んで話しを聞けば、もっとおもしろい原稿になったと思います。

制作全般をお一人で担当なさいましたね。

完成社史

社史の担当者は、社長の一存で私に決まりました。以前にカタログ制作の担当もしていましたし、ちょうど定年退職の年で適当であると思われたのでしょう。 一人でやるのはもっとたいへんかと思いましたが、自分の考えで進めることができ、あまり社内の調整をすることもなかったので、思ったよりはやりやすかったです。私自身社歴が長く、社内のことはよく知っていましたので、不明なことも自分で調べることができましたから。

ですからOBさんに問い合わせとかはあまりしませんでした。自分がもし逆の立場だったら責任をもって答えられるかどうか分からないし、取材でも人の記憶のあいまいさを痛感しましたから。

相談相手がいなくて困るのではないかと思われるかもしれませんが、総務部長に相談に乗ってもらいましたし、大きな方針決定や最終決済は社長にしていただきました。

担当は、少人数のほうがいいと思いますね。私のような立場だったら一人、もし他の仕事がすごく忙しい場合でも3人くらいで十分だと思います。

どうもありがとうございました

■株式会社ニッカトー・プロフィール
工業用セラミックス、理化学用陶磁器の製造・販売
計測・制御機器およびシステム、各種加熱装置の製作・販売

http://www.nikkato.co.jp/

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