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表紙

大阪製鐵株式会社20年史

『20年史』の編纂を担当して思うこと

大阪製鐵株式会社 監査役 橋本 秀雄 様

当社は、昭和53年にオイルショックの深刻な痛手を受けた二つの会社が合併してスタートしました。その後もさらに二つの会社を吸収合併し、業容を拡大するとともに、景気変動の極めて厳しい電炉業界にあって20年間連続して黒字決算を継続し、経営基盤を確立してきました。

その間、平成10年に『10年史』を発行しましたが、その内容は合併以降陣頭指揮で会社再建に奮闘された初代社長の伝記的色合いが強いものとなりました。

その反省から、『20年史』はもっと客観的な視点で、現会社設立10年の歩みと合併以前の旧会社の歴史も含めて見直そうということになりました。長い歴史の中で先輩たちが苦労して道を切り開いてきた足跡をたどり、会社の歴史を読者に正しく理解してもらって、会社の次代を担う人たちの糧となることを目的としたわけです。そのような考えをライターさんに伝えて本文の執筆に当たってもらい『20年史』を完成することができました。

私は旧会社に入社以来、一貫して総務畑を歩み、社内報や30年史の編集に携わり、また当社の10年史、15周年の写真集の編集を担当したこともあって、今度も20年史の編集を分担することになりました。

今までの経験から、社史の編集はたいへんだということは十分に分かっていたつもりでしたが、それにも拘わらず今回も資料の収集や校正等には骨身を削られる思いがしました。最後の校正を終えたときは、心から開放感を味わいました。

何度か社史の編集に関わって痛感したのは、会社は決して経営者一人の力で動くものではない。しかし、トップのリーダーシップ次第で会社は大きく変わるということです。

私は、会社の歴史というものは、目的に向かって真剣に取り組んだ社員全員の知恵とエネルギーの発散の跡だと思います。そして、社史はその過程を客観的な視野で、かつ愛情を込めて描写することが肝要だと痛感しました。

これから社史を担当される方に一言申し上げたいのは、編集に着手する前に、トップの社史編纂に対する思いを十分に聞き、理解しておくことが大切だということです。その上で社史発行の目的と記述する範囲を予め定め、どこに重点をおくかということを明確にしておくことで、資料集めをはじめ無駄な作業を省くことができます。

ありがとうございました

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