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表紙

『JEC 50th Anniversary 50年史 1959-2009』

中身の濃い社内報の存在と日ごろのデータ蓄積が、
当社の足跡を検証する「記録資料」づくりを可能にしました。

A4判、並製本(4色カバー付)、304ページ、2009年5月発行

株式会社エイト日本技術開発 取締役 常務執行役員 技術本部長  川尻 幸由 様

設立50周年というタイミングで初めて社史を発刊されることになった理由を教えてください。

完成社史

これまで10年毎にイベントを実施してきましたが、50周年は半世紀という大きな節目にあたるため足跡を記録しておきたいと考えました。50年目の2009年6月に企業統合することが決まったのは偶然ですが、社史制作と統合に向けた準備作業が同時並行的に進んでいましたから「日本技術開発」としての歴史をきちんと整理し、残しておく必要があるとも思いました。

50年史発刊の目的として、重視された点はなんでしょうか?

完成社史

50年経つと過去を記憶している人も徐々に少なくなり、資料も散逸します。そこで過去に遡って残せるデータ、資料を極力整理し、「記録」としてまとめておくことに焦点を当てました。
弊社の歴史は建設コンサルタント事業が誕生し、社会に認知されていく歴史とほぼ重なっています。社会情勢と直結した事業であることから、移り変わる社会の動きと弊社がどのように関わってきたのか、どういった役割を果たしてきたかを検証し、それを踏まえて次代へのステップにつなげる資料の作成を目指しました。

50年間を6つの期に区分し、会社の歩みを俯瞰できる「基本年表」、社内報記事を中心に構成された「沿革(アーカイブズ)」だけでなく、資料編の「年表」まで、同じ括りでまとめられた意図を教えてください。

完成社史

限られた期間内に50年間のデータを効率よくまとめるため、社内報の記事を活用しました。1964年に創刊され、297号まで発刊された社内報は各時代の話題がきちんと整理されて残っている貴重な資料でした。これをただ時代を象徴する会社の出来事と社会の動きを単に時系列で並べただけではわかりにくいことから、国内の建設投資の推移、売上状況、社長の任期等で構成された時代を考慮し、50年間を6つの期に分けて時を振り返るスタイルにしました。50年史全体を同じ切り口でまとめたのは、読みやすさ、わかりやすさ、時代の捉えやすさ等を狙ったものです。

どのような編纂体制で臨まれましたか?

完成社史

経営トップが仕切って進めていく必要があるとの判断から、2008年8月に各事業領域の経営責任者5人による編纂委員会を設置しました。資料集めや写真整理等の作業は責任者の下に作ったワーキンググループがサポートし、全体の進行・管理を担う事務局には専任者2名を置く形で実際の作業をスタートさせたわけです。

「沿革」は通算300号近い社内報からの記事選定、「代表的プロジェクト」は膨大な量の中からの選り抜き、全体の3分の1ページに及ぶ「資料編」はデータの収集・整理など、実質10カ月に満たない期間での作業は かなり大変だったのではないでしょうか?

完成社史

社内報記事の選定は編集委員1人1期の分担とし、タイトル・リードをつけたあとで6期全体を集めバランス等を検討しました。選択基準に個人差があったり、担当者の専門分野によって偏りが出たりと調整には苦労しましたが、記事自体はイントラネットで見られる仕組みになっていたので検索は容易でした。代表的プロジェクトは部門ごとに一覧を作成し、そこから選んだ主要プロジェクトの担当者にワーキンググループのスタッフが原稿を依頼するという手順で、多くの社員の手を借りてまとめました。資料編は確かにかなりのボリュームのデータを掲載していますが、従来から積上げ、残してきたものがありましたから、大半は足りない部分を追加・補足することで事足りました。

制作のスタート時点では企画になかった座談会が後から追加になりました。原稿作成と撮影も社員の方が担当されたそうですね。

完成社史

社内報は“表(オモテ)”の歴史が中心で、情報も限られます。アーカイブズ方式では収録できなかった事象やエピソードを取り上げたいという意図で、現役の比較的年長の方々に思い出を語ってもらいました。撮影は仕事で馴れているので特に問題はありませんでしたが、原稿は座談会がかなり盛り上がり、テープを起こした粗原稿はかなりの枚数になりました。数度のチェックを経て半分近くにまでまとめる作業は思いのほか手がかかりました。

そのほか制作にあたって苦労されたことを教えてください。

完成社史

プロジェクトの原稿は部門ごとに振り分けたため期日までに揃わず、また担当分野が違うと内容の正誤を見極めるのが難しいこともあって確認作業が大変でした。最初は写真の解像度に対する理解不足から掲載に適さないものもあり、制作会社の人に説明してもらって解像度十分で、アングルなどがより良い写真を集めることにはかなり苦労しましたね。

配布後の内外の反響はいかがでしたか?

上層部からは「想像していた以上に立派で、しっかりしたものができた」という評価をもらいました。OBの方からは「自分の歩んできた過去を振り返ることができるいい資料だ」と喜ぶ声も聞けました。

これから社史・記念誌を担当される方にアドバイスがありましたらお願いいたします。

実作業は10カ月ほどですが、準備期間を含めれば1年半以上はかかっています。社内報と蓄積してきたデータ類、2名の専任者がいなければ予定期日までに完成しなかったのではないかと思います。やはり2年ぐらいの期間で、できれば専任者を置いて臨まれるのがいいと思います。また、将来使う前提で会社の歴史を把握できる各種データを常に残しておくことも大事ではないでしょうか。

どうもありがとうございました

■株式会社エイト日本技術開発
日本技術開発㈱は、建設コンサルタントの新たな領域の開拓を目指し、半世紀以上の実績を有する㈱エイトコンサルタントと2009年6月に統合し、㈱エイト日本技術開発となりました。

http://www.ejec.ej-hds.co.jp/index.html

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