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表紙

『日本化薬100年史』

創立から100年の歩みを振り返り、先人の努力に感謝し、歴史を次の世代へと伝えたい。国内だけでなく海外にいるグループ社員たちにも当社の企業理念と歴史への理解を深めてもらいたい。このような思いから全6ヵ国語で社史を刊行しました。

正史版:A4判200頁 並製本 2017年6月発行

海外普及版(英,中,スペイン,マレー,チェコ語版):A4判60頁 並製本 2017年6~11月発行

日本化薬株式会社
創立100周年準備室 村上雅則様 (現 生産技術部)
創立100周年準備室 木嶋麻衣子様 (現 広報IR部)

『日本化薬100年史』を制作するに至った経緯をお聞かせください。

木嶋:100周年記念事業の一環として、過去を振り返り、先人の努力に感謝し、歴史を将来に伝え、環境変化への対応など今後の参考とすべき内容をも残すため、社史の制作が決定されました。

正史に加えて5ヵ国語で海外普及版を出されているのが特徴的です。どのようなねらいがあったのでしょうか。

日本化薬100年史

村上:近年、事業の国際化が進展し、海外展開は、需要家のリードタイム短縮の要請を受けて輸出から消費地での生産へと大きく変化しています。こうした変化に伴い、海外子会社のウエイトが高まり、現在では海外子会社勤務の従業員が過半を占めるに至りました。そのような中で、海外の従業員にも当社の企業理念と歴史への認識を高めてもらうために海外普及版の社史が企画されました。そのため、台湾(繁体字中国語)を除く全ての主要進出先の言語で海外普及版を作成することとしました。

海外普及版では、正史を基にダイジェスト原稿を作成されました。掲載基準はどのように設けられましたか。

外国語版

村上:主要なトピックスや取り上げる製品については、正史を基準に売上や将来への展望といった重要度に応じ、選定を行いました。また、双方の内容にズレや食い違いが発生しないよう、細部にわたる確認を再々行い、記載内容の統一を図りました。 なお、海外普及版は分かりやすさと現在に至る当社の具体的な姿を明確にすることを中心に企画しましたので、製品史を主体とし、会社の流れについては簡略な記載にとどめています。

紙面の構成で意識されたことはありますか。

木嶋:見やすく、社風をよく表現する紙面作りを心がけました。出版文化社様には当社の意向をよく汲んだ紙面作りや装幀のデザインを考えていただけたと感謝しております。

制作を振り返って感じたことや反響などをお聞かせください。

村上:正史の完成間際に重大な記載ミスが指摘されました。校正は念には念を入れて十分に行うことが不可欠です。確認不十分での見切り発車は大事故のもとです。幸いなことに配本後に大きな問題となるような指摘事項は発生しておりません。OBの中には配本された社史を徹夜で読んだという方もいらっしゃいました。これには感激しました。
木嶋:海外普及版については、特にマレーシアは自国の言語で社史が制作されたことに大変喜んでいました。建国後の歴史が浅いので、歴史の長い会社に勤めていることが誇らしく感じるようです。チェコ語版は、現地の新入社員が先輩の指導を受けながら制作し、おかげで日本化薬について理解が深まったと言っていました。

今後社史制作をご検討の方々にアドバイスをお願いいたします。

社会の中で

村上:経済史に関する概略の知識を持つことが重要です。企業の経営は経済全体の流れの中でなされた各種の意思決定が主体となります。こうした意思決定の経緯を理解するには経済史の理解が必要です。同じ意思決定でも経済情勢により経営に与える重要度が異なります。何を記載し、何を省くかは経済史の観点からの分析が欠かせません。その他、資料集めでは督促技術の習得が必須です。督促の仕方1つで社内の各担当者の協力具合はまるで違います。社史は当面の業績には直接に貢献しないものです。ですから、事業部門にとっては分かってはいても協力が難しい分野なのです。この点を十分理解した上での取り組みが重要でしょう。

特に海外版(多言語)の原稿制作で注意すべきことは何だと思われますか。

世界展開

村上:言語構造の違いも十分、考慮する必要があります。思うに、日本語では個別の基本単語には深い意味はなく、形容詞や副詞といった修飾語を併用して初めて正しい意味を持ちます。この点を考慮せずに個々の単語にこだわって直訳をすれば、わけの分からない文章になってしまいます。こうしたことは、製品の技術的紹介などではあまり問題になりませんが、意思決定の経緯や感情が伴う記述の場合、注意が必要です。日本語の文章を個別の単語の定義がはっきりしている英語や中国語に意訳を行い、それらの言語から各国の言語への翻訳を行うことが妥当な方法と思います。

お忙しいところ、ありがとうございました。

■日本化薬株式会社

「最良の製品を不断の進歩と良心の結合により社会に提供し続けること」という企業ビジョン(KAYAKU spirit)を掲げ、機能化学品、医薬品、セイフティシステムズ、農薬の事業領域で新製品を創出する企業グループ。1916(大正5)年に日本初の産業用火薬メーカー、日本火薬製造㈱として発足。その後、帝国染料製造㈱、山川製薬㈱を吸収合併し、1945(昭和20)年に現社名の日本化薬株式会社に。独自技術で世界に必要とされる高付加価値な製品を提供する「スマート ケミカルズ カンパニー」へ進化し続ける。
https://www.nipponkayaku.co.jp/

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