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表紙

国士舘80年の歩み

担当して本当に良かったという実感と、人とのつながりという貴重な財産をいただいた

国士舘大学 国士舘資料室 佐藤 芳郎 様

『国士舘80年の歩み』は写真集で、近い将来に正史を発行するための準備的な意味をこめ制作しました。昭和62年ころから資料収集をはじめており、平成元年の資料室設置から本格的に集めるようになりました。

創立者の柴田徳次郎は早稲田大学を卒業しており、いずれは当校に新聞学科をつくろうと考えていて、マスコミへの関心は非常に高かったようです。そういうことで、写真などを含めて記録や各種資料類の保管には熱心でした。

しかし、そうやって保管されていた貴重な資料も、昭和20年の空襲でほとんど焼失しました。ただし、非常持出として管理されていた学校の認可書類関係が難を免れたため、それを元にして専門の教員によって、東京都をはじめ国立の公文書館で多くのことを調べることができました。

学校の歴史が古くて多くの卒業生がおり、かつ全国に住んでおられたことが、資料の収集には力を発揮しました。というのは、戦争の被害を受けなかった所も多く、被災をまぬがれた資料類が数多く残っていたのです。

同時に、今回のスタッフにも加わってくださった元広報課の佐々木宗興さんが、戦前からの専門学校の卒業生を一人ひとりたどって正確な卒業名簿を作成しておられたことが大いに役立ちました。

とはいっても、誰が何を持っておられるか分かりませんから、順番につてを頼ってコツコツ集めるしかありませんでした。手紙を書いたり、電話で聞いたり、それが苦労といえば苦労でした。

その作業を通じて多くの方とのつながりができ、それらのつながりは私の貴重な財産となりました。
写真集は無料配布でしたが、ご寄付をくださった方もあります。他界された方には、ご遺族に「霊前にご報告をお願いします」といって送り、喜んでいただきました。多くの礼状をいただくなど、本当に担当してよかったと実感しました。

また、こういうことにはまったくの素人でしたが、周囲の諸先輩にいろいろと教えていただけるという素晴らしい環境で取り組めたのも有り難いことでした。私自身の思い違いなども指摘していただき、全体的にバランスのとれた歴史眼が養えました。

ありがとうございました

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