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表紙

『ダイオ化成株式会社50周年記念誌
豊穣であれ そして、プラスチックは網(ネット)になった』

会社を取り巻くすべての人に創業時の苦労とパイオニア精神を伝えたい! “飾られる”より“読まれる”記念誌を目指し工夫を凝らしました。

A4判20ページ、中綴じ2006年5月末発刊

ダイオ化成株式会社 総務部長 山下 富士雄 様

社史制作を決定されたのは、発刊のどのくらい前ですか?

9月の記念式典は決定していましたが、当初社史を作る計画は全くありませんでした。それが1月初旬になって、取締役会後の酒席で昔話に花が咲き「社史は作らないのか」「費用はどのくらいか」という話が出ました。 前年11月頃、出版社から見積りをもらってあったので、その話をしたところ、制作することに決まったわけです。発注して完成まで実質的には5ヶ月間の突貫工事でした。

どのような制作体制で臨まれましたか?

編集責任者は総務部2名、企画室1名の3名でした。とはいえ稟議書を提出した時点で、配布先、構成、インタビュー対象者、アピールしたい事柄など、イメージがありましたので、承認後はそれを形にするだけでしたので、実作業はほとんど1人で進められました。もちろん、OBや現役社員の方々の協力を得られたからこそできたのは言うまでもありませんが。

どういう狙いで企画を立てられましたか?

完成社史

創業当初の数々のエピソードは、今書いて残しておかないとこの先、表に出る機会がなくなって忘れ去られてしまいます。会社が軌道に乗っている現在、何もないところからスタートした当時のパワーが落ちてきているように感じていましたから、あの頃のパイオニア精神を今の人たちに汲んでもらいたいという思いがありました。

特にどういう点に重きを置かれましたか?

得意先、仕入先、社員、内職さん、外注工場、採用時など配布先を制限せず、とにかく会社に関係するすべての人に読んでもらえるものを作りたいと考え、どうすれば「読みやすいものになるか」に一番のポイントを置きました。本文をエピソード中心の「プロジェクトX」風にまとめたのもそのためです。会社案内の別冊誌として使えるようにイメージしました。

本文のデザインで、キーワードの文字を大きくするという独特のリクエストされておられますが、その意図は?

完成社史

これも「読んでもらうためにはどうすればいいか」を考えた結果の工夫です。単調な文字の羅列だと見過ごしてしまいがちですが、キーワードを大きな文字にして書体や色を変えて目立たせれば、人はそれに興味を引かれて前後の文章を読むのではないかと考えたのです。

こちらで大文字にする語句を指定しませんでしたが、制作側で意図を汲んでもらえたので、大幅な修正をしないで考えていたような仕上りになったと思います。

その他に工夫されたことはありますか?

完成社史

「会社案内と一緒に誰に渡してもいい内容にする」という前提はありましたが、デザイン面で形式にとらわれなかったように、内容面でもあまり制約は作りませんでした。こちらで考えた構成案にそってライターさんに取材してもらいましたが、最終的な文章はライターさんが再構築したものです。

経営不振の実態など、通常は省略するような内容もあえて書きましたが、会社側もそれを承認してくれました。かなり自由にやらせてもらったと思っています。

写真などの資料収集や原稿チェックなどで苦労されたことはありませんでしたか?

完成社史

創業時の資料や写真が会社にあまり残っていなかったので、写真集めはOBの方々に協力を要請しました。地方自治体が保管している古い時代の写真なども借りましたが、半分以上はOBの方からお借りした写真です。みなさんから貴重なお写真をお貸しいただけたので、結果的にいい紙面づくりができたと感謝しています。

ほかに制作にあたって、苦労されたことはなんでしょうか?

完成社史

一番苦労したのがタイトルです。掲載した話題を集約するような言葉にしたいと考えたので、かなり悩みました。「豊穣」は社名の元であるギリシャ神話に出てくる「ダイオニュソス」が「豊穣の神」であることだけでなく、当社が農業資材を扱っていることの意味合いも兼ねています。また、ダイオ化成を取り巻く全ての方々にも豊かに実りがあることへの願いも込めてこのタイトルに決めました。

配布後の社内外の反響をお聞かせ下さい。

一番喜んでいただいたのは、やはりOBの方々でした。創業当時のいきさつがとてもよく分かったと言っていただけたので嬉しかったですね。

これから社史を制作される方々にアドバイスをお願いします。

社史は作る目的によって内容も違ってくると思います。当社の場合、単に記念誌として作るだけに終わらせず、会社を知ってもらう材料にしたいと考えていましたから、現在は会社案内と一緒にリクルート資料として活用しています。せっかく時間とお金をかけるのですから、本棚に直行する本ではなく、会社をピーアールできるものにしたほうが作る意味があると当社では考えたからです。

もうひとつ。会社側があまり型に嵌めてしまうと面白いものができてこないように思います。ライターさんもデザイナーさんに、大いに腕を奮ってもらい、遊び心を持ってやって頂く余地を残しておくと、結果的にいいものができるのではないかと考えます。

ありがとうございました

■ダイオ化成株式会社 プロフィール

合成繊維防虫網を日本で初めて開発。農業資材、建設資材など幅広い分野に応用する資材繊維織物の総合メーカー。

http://www.dio-chemicals.co.jp/

http://www.dionet.jp/

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