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表紙

『水野55年のあゆみ』

「温故知新」を若い社員にも-作るなら“今しかない”。
記録と記憶を追いかけた渾身の一冊

A4判148ページ、上製本 2006年10月発行

水野産業株式会社 常務取締役総務本部長 金子 誠四郎 様

このたび、社史を刊行された経緯をお聞かせください。

冒頭の「発刊のご挨拶」にもありますように、“温故知新”の故事にならい、将来を担う若い社員に当社の歴史を振り返ってもらおうという社長の指示で、社史を作ることになりました。当社も創業55年を迎え、昔のことをよく知っている方々が引退する前に、会社のルーツを今のうちに記録として残しておかなければなりません。また、新規お取引先も増えましたので「水野産業は、かつてはこういう会社だったのか」と知っていただける機会にもなると思いました。

社史を作ることが決まったのは2年前のことだそうですが、編集の上でご苦労はありましたか?

完成社史

それまで社史を作ることは全く考えていませんでしたので、資料や写真が体系的にまとまっていませんでした。ですから、社内だけなく、OBや古くから当社とお付き合いのある方、業界団体の方に提供を依頼するなど苦労しました。会社の出来事を几帳面にノートにまとめていたOBのメモを頼りに、当時のことを思い出しながら記憶をたどっていったりもしました。「創業者と創業期の思い出」をテーマに座談会を開催したのも、そこから昔の話が引き出せるのではないか、という意図がありました。思い出話しに花が咲き、脱線してまとまりがつかなかったりもしましたが・・・(笑)。

インタビューでも皆さん喜んで協力してくださいましたが、各自が自分の視点で話してくださるので、それを会社のストーリーとして原稿にまとめるのは大変でした。会社の業績は個人の功績によるところも大きいのですが、あくまで会社の社史ですので、会社を主体とした書き方にするように注意しました。原稿チェックでは訂正・確認の繰り返しで、修正を何度も重ねました。

「もう少しこうすればよかった」と思うところはありますか?

完成社史

工夫した点は、写真に気を遣ったことでしょうか。商品の写真はたくさんあったのですが、当社のヒット商品や当時の新商品などに絞って載せるようにしました。社史はカタログではないので、そのコンセプトは守りたかったのです。また、創業当時に使っていたソロバンがあったのでデザインに盛り込むことにしたのですが、ただソロバンを載せるのではつまらないので、ちょっとした遊び心を加えました。そろばんの玉を創立年月日の数字に合わせて、写真を撮ったんです。ほとんど誰も気づきませんでしたけど(笑)。

実際の社史が出来上がって、周囲の評判はいかがでしたか?

完成社史

お取引先と社員に配りましたが、お取引先からは「自分たちの会社の社史を作る時の参考になる」「御社がこんなに苦労していたとは知らなかった」という声をお寄せいただきました。社員の反応は期待したほどでもなかったのですが、社史を通じて創業当時の苦労や倒産の危機を乗り越えたことなどを知ってもらえれば、これからの糧の一つになるかもしれませんね。

これから社史を制作される方へのアドバイスがありましたらお願いします。

完成社史

普段からの、人と人とのコミュニケーションが大事だと思います。今回資料集めには苦労しましたが、いざ関係者から資料を集めることになった時、普段からの人間関係がよかったからこそ、皆さん快く協力してくれたのだと思います。OB同士も日頃集まってゴルフをしたりと関係を持っているようですが、会社にご招待して催しものをやったりすることも大事ですね。

そして、会社として記録を残すことの大切さを痛感しました。社史を作る上で必要な書類も個人の机の引き出しから出してきて、“ようやく見つかった”ということがありましたので。個人の記録やメモは会社の記録としては残りにくいですから、会社にとって大事なことはできるだけ資料として保存しておくことが大切だと思います。

ありがとうございました

■水野産業株式会社 プロフィール

食品容器、包装材料、紙加工品の製造、常温食材、厨房備品、クリンネス商品、輸出および輸入、物流システムなどを手がける総合商社

http://www.mizunosangyo.co.jp/

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