こぼれ話 社史が生んだプロジェクト・チーム

社史が生んだプロジェクト・チーム

社史の製作は、通常社内プロジェクトを編成してすすめられることが多いものですが、今回は社史事業を通じて別のプロジェクトが立ち上げられた話をご紹介します。

ある中堅食品会社の50年史は、製作期間が3年あり、かなり余裕をもって進められました。企画内容の詰めと資料収集・整理に十分な時間をかけ、できあがった年表は実に充実した内容で、それを見ただけでも社史事業の成功を確信したほどです。

この年表をもとに精力的に取材を進め、のべ100名近い社員・OBの声をヒヤリングしました。そうした意欲的な取り組みの中から生まれたのが「21世紀の経営理念」プロジェクトです。

従来それぞれの中期経営計画で策定されてきた同社の経営理念は、いわばトップ・ダウン型でした。ところが、社史製作を通じてさまざまな現場の声を聞き、真剣に議論しあう土壌が醸成された中で、社長の頭にひらめいたのが、その経営理念自体を社員自らが作りあげてはどうかという発想です。

こうして各部門から選ばれた意欲的な中堅社員7名(実際に「7人の侍」と呼ばれていました)によってまさに50周年記念日当日に発足した「21世紀の経営理念」プロジェクトチームは、社外の有識者へのインタビューを皮切りに自分たちが働く会社を未来に向けてどのようにしたいかという視点で新しい経営理念の策定作業を進めていきました。

やがて決定した経営理念は、これまでとは違う自分たちの手で作ったものとして全社員に好意的に受け止められ、そしてみんなは、まさに新しい時代がスタートしたことを肌で感じたのでした。

社史事業はまた、もう一つ副産物を生みました。「展示資料室」がそれです。集まった厖大な資料を厳選、次世代へのメッセージをこめてテーマ別に展示してあり、見学に訪れた人々の目を楽しませています。

このように、全社的な取り組みとして大いに企業活性化の役割を果たした同社50年史は、当初の計画どおりの充実した内容となり、受け取った社員・OBはそれぞれの思いを胸に会社のさらなる飛躍を確信したのでした。
(企画営業担当 宮正 肇)

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