こぼれ話 未来を語る社史

未来を語る社史

当社では社史に"将来展望"を加えることをお勧めしています。

社史は原則として過去を振り返り記録するものですが、ただ漫然と過去の出来事を羅列しただけでは、我が社は「なぜ存在し」「どういう歩みをしてきて」「どこへ向かって行こうとしているのか」を明快に読者に伝えることができません。

これを明確にするためには"現在進行形の我が社"の視点から、過去の出来事を評価し、体系づけていく必要があります。つまり、「どこへ向かって行こうとしているのか」という我が社の将来像が、歴史評価の機軸となるので、それを明確にすることをお勧めしているわけです。

この視点を拡大し、我が社の将来像に力点を置いた社史の例を、今回はご紹介したいと思います。

■社史のテーマは10年後

過去にも記念誌を発行してきた部品メーカーN社は、50年という大きな節目に発行する記念誌のテーマをズバリ「未来への展望」としました。「10年後には世界が認めるオンリーワン企業に必ずなる」という決意を内外に表明する記念誌と位置づけられたのです。

誌面構成は、口絵に続く巻頭記事に社長と識者の未来を語る対談を、結びに若手社員が夢を語る座談会を配し、その間に簡便に会社の歩みを伝える年表などの記事を挟む形としました。

もうひとつの特色は若手社員の座談会の前に、社員の個人名が登場するドキュメンタリータッチの製品開発物語が配されていることで、これによって対外的には「開発力で未来を拓く企業」というイメージを、対内的には「自分の可能性を試せる働きがいのある会社」というイメージを喚起することに成功しています。

■総ページの3分の1が未来編

150ページ近い本文記事の3分の2を近10年史と会社の将来展望に割いた会社もあります。

85年という長い社歴を誇る専門商社T社は、以前に50年史を刊行していることと、10年前に抜本的改革を行って、社業に大きな弾みがつき、現在も改革が進行中であることから、この思い切った構成を採用しました。

現在進行形の我が社を余すところなく伝えるこの社史は、得意先から「なるほど、こういう考え方もあるのか」と驚きと好評をもって迎えられ、配布部数は予定を大きく上回ったとうかがいました。

担当の方にとって、もうひとつうれしかったことは、OBの方々からの「感激しました」という手紙が相次いだことだそうです。「勇気と自信をいただきました」と感激の面もちで語っておられました。
(企画営業担当 吉田武志)

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