こぼれ話 記念品より記念誌

記念品より記念誌

■12ページの70年史

「社史で紹介したいことはたくさんあるけれども、たくさん書いても見てもらえないようでは意味がない」

こうおっしゃられて、70年史を12ページ、オールカラーの写真年表形式の記念誌にまとめられたのは、部品メーカーのB社です。

同社の記念誌の主な狙いは営業ツールとしての有効活用にあったからです。
もちろん、社史には会社の歴史を記録に残し、次代に伝えるという大切な役割がありますが、営業ツールとして大々的に使うなら、いかにして目を通してもらうか、という点に力点を置かざるを得ません。

B社はその点を考慮され、「気軽に見てもらえ、要点をすばやく理解できる内容のもの」と明快に割り切られたわけです。
担当の総務部長さんに、納品後の反響をうかがう機会がありましたので、今回はそのお話をお届けします。

■狙いは的中、営業ツールとして好評

思い切ってコンパクトにする決断をした総務部長さんですが、その選択が功を奏するか、最初は不安もあったそうです。

その不安は、配布を始めるやいなや払拭されました。営業サイドからとても好評で、配布開始から約1カ月たった現在、在庫はほとんどなくなってしまったそうです。

営業の方々に好評な理由を、総務部長さんは、次のように分析されました。
「客先にお出しする資料としては製品カタログや会社案内がありますが、 最初はいいとしても、段々とネタ切れになってきます。そういうときに、いつもとはちょっと違う情報を提供できるので、記念誌は話題づくりがしやすいそうです。お客さんと当社のコミュニケーションを促しているわけですね。これは記念品にはできないことだと思います」

■コンパクトでも質の高いものを

ここで記念品が引き合いに出されたのには、実は理由があります。

B社は10年前の周年の時には記念品を配布されています。ところが、部長さんご自身、もらったはずなのにその記憶がなかったそうです。そこで、前任の部長さんに相談したところ、その方も当時のことを覚えておられなかったといいます。

「時間のスピードが速いので、当座不必要なことはどんどん忘れていかなければ、身が持たない。ところが忘却の度が過ぎて、この10年のことすら各人記憶が様々。今までこんなことをしてきた、だから現状はこうだ、とい関係を理解することさえ、後回しになっているのですね」

こうした問題意識から、70周年の記念事業は、会社の足跡を伝える記念誌となったのだそうです。それだけに、完成した記念誌は、コンパクトながら、ツボを抑えた編集になっています。

B社の歴史を「会社組織全般」と「開発・生産・製品・販売」に分けて整理し、さらに「産業用機器事業誕生の時代」「車輛用市場への進出の時代」といった時代分けが最上段に明記されて、体系的な理解を促すようになっているのです。これなら社員の方々に理解しやすく、客先にも説明しやすいわけですね。

制作費も、会社案内と大差ない100万円台で済み、費用対効果の面でも成功されていると思います。ささやかなものであっても、経営の歴史を記憶するよすがとなるようにと、真摯に取り組まれた成果と言えましょう。当社に見本を見に立ち寄られた際には是非ご披見ください。
(企画営業担当 徳山 匡)

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