こぼれ話 校正ってほんとうに難しい!

校正ってほんとうに難しい!

さる病院の記念誌を編集したときのお話。その病院は、診療科目が20近く、許可病床数600以上、職員数も1000人を超える大病院である。

50年の歴史を経て現在に至っているため、診療科目や組織の変遷など結構複雑で、一般の企業のようにシンプルではなかった。

幸い、いわゆる“生き字引"と言われるような方が担当されたため、かつ事務部の組織がしっかりしていて、歴史的な資料はかなり正確に収集することができたが、やはりそれぞれの関係者の記憶に頼る部分も多く、事実の検証には手間取った。

340頁の本文や資料編をつきあわせていくと、どうしても整合性のとれない箇所がいくつも発見された。また、病院の科はそれぞれに独立しており、看護部など医局以外の部門も多く、全体を一人の人がチェックするというのはかなり困難である。

そのため、最終の校正作業に入ってシビアに見れば見るほど、疑問点が出た。大病院であるがゆえに、誌面に登場する固有名詞も多く、その確認作業には本当に神経を使った。

これで校了というとき、「ここまでやっていただいたんだから、よしんば間違いが有っても文句は言いません」と言っていただいたときは、正直ホッとした。 (堀田)

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