こぼれ話 後世のためには“事実”を残そう

後世のためには“事実”を残そう

昨今の経済情勢では、どこの企業も右上がりの発展というわけにはいかない。社史に収録する内容も、売上減やリストラ、支店の撤退など、公にしたくないことも多い。それらをどう取り込むかというのは、社史制作において大きな問題である。

聞くところによると、数値のデータを改変して記載された企業もあるとか。売上が落ち社員数が減少したことについて、本文ではまったく触れず、資料編グラフでは、データを横ばい程度にかさ上げされたということである。

しかし、できれば本文は事実をさらりと短くでも書いておきたい。また、資料編では、もちろん正確なデータをグラフ等にするが、細かな数値までは掲載しない。つまりグラフでだいたいの動きがわかる程度に表現するというような方法をとればいい。

社史を何のために作るのかという問題に立ち戻ったとき、やはり事実は事実のまま、記録しておかなければと思う。企業が歩んできた道をできる限り正確に記録し、見つめることによって、今後の方針も明らかになってくるというものであろう。マイナス面も記録してこそ社史としての重みも増す。

編集者としては、特定の個人や企業等の迷惑にならない限り、なるべく事実を書き残されるようにお勧めしている。社史は会社案内やPR媒体とは違う発想で作らなくてはならないと思う。 (宮本)

Share (facebook)