こぼれ話 あとあとまで尾を引年表台帳作りなおざりにするなかれ!

あとあとまで尾を引年表台帳作りなおざりにするなかれ!

社史制作の第1 段階となる資料整理という作業は、面倒くさくて地道な仕事です。当社からは、この資料整理を年表台帳の作成というかたちでお願いしていますが、時として作っていただけないことがあります。もちろんそれでも当社はいただいた資料と取材でもって原稿を仕上げます。

しかし、この原稿をチェックする段階で、年表台帳がないととても困ることになります。チェックをしようにも、準拠するものが何もないからです。○に関しては◎の資料を見て、△については□を見て、◇については、うーんどこにもまとまった資料がない…ということなります。しかも、◎と□は同じ基準で書かれた資料というわけではありませんから、その資料間での矛盾等を見つけることが、とても難しいのです。元資料といえど必ずしも正しいとはいえないこともあるのです。

通常、原稿・校正と3 〜 4 回はチェックをいただく機会がありますが、あいまいなところを残したまま、作業はどんどん進み、最終確認の状態になって、よく読むとあちこちにおかしなところが見つかるというようなことになりかねません。発刊日を延ばせるのならいいのですが、そうでなければ、この時点では、もう時間はあまり残っていないはず。そう、ここで後悔してももう遅いのです。

年表台帳を作成するということは、ただ単に元資料を転記するだ
けではありません。たくさんの資料を一つのシートにまとめることによって、各資料の整合性を確認し、矛盾を洗い出しておくということです。早い時点でそれができれば、取材や別の資料から、ゆっくり確認していくことができ、無駄のない作業を進めることができるのです。つまり、急がば回れということです。(N.M)

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