読まれる社史にするために1 読者を意識した企画づくり

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社史、記念誌の制作にあたって苦労することの一つに、いかにして“読まれる”ものにするかがあります。今回は、読者設定を明確にして、読まれるための工夫がされている例のいくつかを紹介します。

『DGくんが きた ニホンハンダ株式会社50年のあゆみ』

『DGくんが きた ニホンハンダ株式会社50年のあゆみ』

「せっかく社史を作るのならば、皆様に喜んでご覧いただけ、小さいお子さんを含めたご家族方全員に親しめるものを、と想を練りました」という本書は、絵本スタイルでストーリーが展開され、子どもでも読めるように、文章も平易に書かれている。しかし内容については、平易に流れることなく、同社の誇る技術開発などについて十分な説明が施されている。  同様の例では、四国の穴吹工務店が人気漫画家の青柳裕介氏による構成・画で作った創業者の立志伝『日々是前進 穴吹夏次物語』もある。こちらは若い社員を対象としたもの。

青空とともに 共同酸素株式会社30年史

『情報化時代を翔る ニッセイコンピュータ30年史』

同社の主要製品である酸素、窒素、アルゴン、水素、炭酸ガス、キセノンなどの製造工程を、新入社員にも理解できるように図説するという工夫がされている。これは同時に、上場を目前にした同社の株主・投資家向けの広報資料ともなった。

『情報化時代を翔る ニッセイコンピュータ30年史』

『情報化時代を翔る ニッセイコンピュータ30年史』

あいさつに「情報サービス産業史をも包括した、読みやすく、わかりやすいものにしたいと思った」とあるように、専門用語の解説が本文横に記されている。とくに、一般の専門用語だけではなく、同社で独自に使用している用語の解説も含まれていて、新入社員教育に使われている。

『湾岸危機を乗り越えて アラビア石油35年の歩み』

『湾岸危機を乗り越えて アラビア石油35年の歩み』

「第1部 会社の歩み」「第2部 湾岸の戦火と復興」という構成をみてもわかるように、1990年8月に勃発した湾岸戦争の戦火を現地で体験した人々を主人公にした社史で、会社と従業員が協力し合って危地を脱した経緯を、克明に記録している。アラビアとクウェートに鉱業所を持つ同社ならではのドキュメントで、危機管理のケーススタディとしても、世界史の記録としても価値のある1冊。

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